『2022年のカンヌ国際映画祭の受賞作品は何?』
『カンヌ映画祭の賞一覧を知りたい』
『日本の作品は受賞したの?』
『パルムドール(最高賞)は?』
など、多くの方が疑問をお持ちだと思います。
そこで今回は、パルムドール賞から監督賞まで、全ての2022年・第75回【カンヌ国際映画祭の受賞結果】受賞作品を一覧で徹底解説していきます!
・カンヌ国際映画祭の結果を知りたい
・日本の作品『PLAN 75』早川千絵監督は受賞できたの?
・日本の『ベイビー・ブローカー』は受賞したのか知りたい
カンヌ国際映画祭って何?
カンヌ国際映画祭とは、フランスの南東部、地中海沿岸にある高級リゾート地のカンヌで開催される、世界三大国際映画祭の一つです。1946年設立されました。 開催時期は毎年5月の第2週からで、およそ2週間の期間中には、カンヌに全世界から俳優や監督などの映画関係者たちや、テレビ局や新聞社などのメディア関係者たちが数多く集まって来ます。
2022年【カンヌ国際映画祭の受賞結果】受賞作品を一覧で徹底解説!
ここからは、2022年に開催された第75回、カンヌ国際映画祭の受賞結果を一覧で一挙紹介していきます。各賞の結果は以下の通りです。
コンペティション部門の最高賞パルムドール(1作品)
『トライアングル・オブ・サッドネス(原題) / Triangle of Sadness』(スウェーデン、イギリス、アメリカ、フランス、ギリシャ) リューベン・オストルンド監督。同作では、豪華客船での船旅に招かれたモデルのカップルが、嵐によってほかの裕福な乗客たちとともに無人島へ取り残されるさまが描かれる。
グランプリ賞(2作品)
『クローズ(英題) / Close』(ベルギー、オランダ、フランス) ルーカス・ドン監督
『スターズ・アット・ヌーン(英題) / Stars at Noon』(フランス) クレール・ドゥニ監督
審査員賞(2作品)
『ル・オット・モンターニュ(原題) / Le otto montagne』(イタリア、ベルギー、フランス) フェリックス・ヴァン・ヒュルーニンゲン監督、シャルロッテ・ファンデルメールシュ監督
『エオ(原題) / EO』(ポーランド) イエジー・スコリモフスキ監督
監督賞
『ディシジョン・トゥー・リーブ(英題) / Decision to Leave』(韓国)パク・チャヌク監督
75周年記念賞
『トリ・アンド・ロキータ(英題) / Tori and Lokita』(フランス、ベルギー) ジャン=ピエール・ダルデンヌ監督、リュック・ダルデンヌ監督
男優賞
ソン・ガンホ『ベイビー・ブローカー』(韓国)
女優賞
ザール・アミール・エブラヒミ『ホーリー・スパイダー(英題) / Holy Spider』(デンマーク、ドイツ、スウェーデン、フランス)
脚本賞
タリク・サレー『ボーイ・フロム・ヘブン(英題) / Boy from Heaven』(スウェーデン)
カメラドール(新人監督賞)
ライリー・キーオ監督、ジーナ・ギャメル監督『ウォー・ポニー(原題) / War Pony』
エキュメニカル審査員
『ベイビー・ブローカー』(日本)是枝裕和監督
カメラドール スペシャル・メンション(特別表彰)
早川千絵監督『PLAN 75』
短編コンペティション
パルムドール
『ザ・ウォーター・マーマーズ(英題) / The Water Murmurs』(中国) ジャンイン・チェン監督
日本の作品は?
是枝裕和の監督作「ベイビー・ブローカー」がエキュメニカル審査員賞を受賞し、主演のソン・ガンホが最優秀男優賞を獲得。韓国人俳優が同映画祭の最優秀男優賞を受賞したのは初となる。
また早川千絵の監督作「PLAN 75」がカメラドール スペシャルメンション(特別賞)を受賞しました。
是枝裕和の監督作「ベイビー・ブローカー」とは?
子どもを育てられない人が匿名で赤ちゃんを置いていく「赤ちゃんポスト(ベイビー・ボックス)」を介して出会った人々が織り成す物語を、オリジナル脚本で描く。古びたクリーニング店を営みながらも借金に追われるサンヒョンと、赤ちゃんポストのある施設で働く児童養護施設出身のドンスには、「ベイビー・ブローカー」という裏稼業があった。ある土砂降りの雨の晩、2人は若い女ソヨンが赤ちゃんポストに預けた赤ん坊をこっそりと連れ去る。しかし、翌日思い直して戻ってきたソヨンが、赤ん坊が居ないことに気づいて警察に通報しようとしたため、2人は仕方なく赤ちゃんを連れ出したことを白状する。「赤ちゃんを育ててくれる家族を見つけようとしていた」という言い訳にあきれるソヨンだが、成り行きから彼らと共に養父母探しの旅に出ることに。一方、サンヒョンとドンスを検挙するため尾行を続けていた刑事のスジンとイは、決定的な証拠をつかもうと彼らの後を追うが……。
★是枝裕和監督最新作『ベイビー・ブローカー』公式予告動画
(1分42秒)
★公式『ベイビー・ブローカー』インタビュー&メイキング入り特別映像
(1分48秒)
早川千絵の監督作「PLAN 75」とは?
『十年 Ten Years Japan』の一篇『PLAN 75』を、キャストを一新し、再構築したドラマ。75歳以上の高齢者が自ら死を選び、国が支援する制度”プラン 75”施行後の日本を舞台に、命の選択を迫られる女性に姿を描く。監督は本作が初長編の早川千絵。倍賞千恵子が主演を務め、磯村勇斗、たかお鷹、河合優実らが共演する。
あらすじは、高齢化の進む日本では、75歳以上の高齢者が自ら死を選択し、国が支援する“プラン75”が運用されている。夫と死別した78歳の角谷ミチは、ある日、高齢を理由に清掃の仕事を解雇される。職も住む場所も失いそうなミチは、プラン75の申請を考え始める。
★早川千絵の監督作「PLAN 75」公式予告動画
(1分33秒)
まとめ
コンペティション部門の最高賞パルムドールは、リューベン・オストルンドが2度目の最高賞パルムドールに輝きました。受賞した「Triangle of Sadness(原題)」は、豪華客船での船旅に招かれたモデルのカップルが、嵐によってほかの裕福な乗客たちとともに無人島へ取り残されるさまが描かれています。
残念ながら、是枝裕和の監督作「ベイビー・ブローカー」は、エキュメニカル審査員賞でしたが、主演のソン・ガンホが最優秀男優賞を韓国人俳優で初めて獲得しました!
また、早川千絵の監督作「PLAN 75」がカメラドール スペシャルメンション(特別賞)を受賞したのは、嬉しい限りです。