【完全ガイド】5つ星お米マイスター3名が教える古米・備蓄米を美味しく炊く方法をまとめました!
日本の食卓に欠かせないお米。その一粒一粒には、自然の恵みと生産者の想いが詰まっています。しかし、時として家庭の片隅で見つかる古米や、防災のために備蓄していたお米(備蓄米、古古米)を前に、その扱いに戸惑うこともあるのではないでしょうか。
「備蓄米をいざ食べたらパサパサで美味しくない…」
「古米って、独特のニオイがして苦手…」
「備蓄のために買ったお米、まだ美味しく食べられるのだろうか?」
そんな疑問に、日本の米文化の叡智が光を当てます。
本記事では、お米の博士号とも称される最高位の資格「五つ星お米マイスター」の称号を持ち、テレビや雑誌でも活躍する3人の専門家、スズノブの西島豊造氏、玄米屋ウエトミの上田那未氏、そして米処 結米屋の澁谷梨絵氏の知見をもとに、古米や備蓄米を家庭で驚くほど美味しく炊く方法をまとめました!
なぜ古米は味が落ちるのかという科学的根拠から、すぐに試せる具体的なテクニック、そして驚きの活用法まで、備蓄米に関するすべてを網羅した完全ガイドです。
この記事を読めば、ご家庭の古米や備蓄米が、まるでお店で食べるようなツヤツヤ・ふっくらご飯に生まれ変わります。
古米・備蓄米の特性と新米との違いとは?
お米は時間と共にその表情を変えます。美味しく炊き上げるためには、まずその特性を理解することが大切です。
- 新米 (しんまい):その年に収穫されたお米を指します。通常、秋に収穫され、食品表示法に基づき、収穫された年の12月31日までに袋詰めされた玄米や精米に「新米」と表示されます。新鮮な香り、豊富な水分、そして柔らかく粘りのある食感が特徴です。
- 古米 (こまい):収穫から1年以上が経過したお米です。風味や食感が徐々に変化し始めます。
- 古古米 (ここまい):収穫から2年以上経過したお米を指します。さらに時間が経つと「古古古米 (ここここまい)」と呼ばれることもあります。
新米と古米・備蓄米の主な違いの一覧表
特性 | 新米 (しんまい) | 古米・備蓄米 (こまい・びちくまい) |
---|---|---|
定義(収穫年) | 収穫年の12月31日までに包装された米 | 収穫から1年以上経過した米 |
水分量 | 高い | 低下している |
香り | 新鮮で甘い香り | 香りが穏やか、時に古米特有の糠臭さ(古米臭 – こまいしゅう)が出ることがある。これは脂肪酸の酸化によるヘキサナールなどの成分が原因とされる。 |
風味 | 自然な甘み | 風味が穏やか、時にわずかな酸味を感じることも |
食感 | 柔らかく、粘りが強い(もちもち) | 硬めで、ぱさつきやすい(ぱさぱさ)ことがある。 |
見た目 | 光沢があり、透明感のある白い粒 | 光沢が失われ、やや黄色味を帯びたり、透明感がなくなることがある。酸化が進むと表面に白い粉が付くことも。 |
栄養価(主要) | 適切に保存されていれば、古米と大きな差はない。 | 適切に保存されていれば、新米と大きな差はない。ただし、過度な研ぎ方や再精米は栄養素の損失につながる可能性も。 |
主な用途 | そのまま炊飯して | 粘りが出にくいため、チャーハンや寿司飯など、粒立ちを活かしたい料理にも適している(詳細は後述)。 |
五つ星お米マイスター「 西島豊造氏 (スズノブ) 」の古米・備蓄米を美味しく炊く方法とは?
東京・目黒の米専門店「スズノブ」の三代目であり、五つ星お米マイスターの西島豊造氏は、かつて環境保全の道を志した経験も持つ異色の経歴の持ち主です。その科学的な視点と長年の経験から生まれる古米・備蓄米の炊飯技術は、まさに精密な職人技と言えるでしょう。
西島氏の哲学の核心は、古米、特に長期間保管された備蓄米の粒は構造的に弱くなっているため、細心の注意を払って優しく扱うこと、そして温度管理を巧みに利用することにあります。
ここからは、西島氏推奨する古米・備蓄米の炊き方ステップを紹介します!
最適な保存と準備
購入したお米は密閉容器に移し、冷蔵庫の野菜室で保存します。最初のすすぎと炊飯に使う水は、浄水器を通した水(例えばクリンスイ)をあらかじめ冷蔵庫で冷やしておきます。この冷水が、眠っていたお米を優しく目覚めさせると西島氏は語ります。
研ぎ方 – 優しさの追求と「ザル研ぎ」の是非
繊細な備蓄米の場合 – ザルは厳禁:特に古くなった備蓄米は、お米の張りが失われているため、研ぐ際にザルを使用すると割れやすいと西島氏は警鐘を鳴らします。同様に、研いだお米を長時間ザルに上げて水を切る「ザル上げ」も、劣化が進んだお米には避けるべきです。
ボウルを使った優しい研ぎ方:
- 計量したお米をボウルに入れ、冷やしておいた浄水を注ぎます。
- お米全体が水に浸かるように素早くかき混ぜ、約10秒で水を捨てます。この最初の水には糠や汚れが多く含まれるため、お米がこれらを再吸収するのを防ぐため、手早く行うことが黄ばみや臭いを防ぐ鍵となります。
- 2回目以降のすすぎは水道水でも構いません。同様に手早く混ぜて水を捨てる作業を繰り返します。水の汚れが気になる場合は3回すすいでも良いでしょう。
- すすぎ水を手でしっかり切った後(ザル不使用)、指を広げてソフトボールを握るような形で、お米を約20回優しくかき回すように研ぎます。力を入れすぎないことが肝心です。
- 水を加えて2~3回かき混ぜ、研ぎ汁を流します。この工程をもう一度繰り返します。濁り水が濃い場合は、さらに10回だけかき回して水で流します。ただし、水が透明になるまで研ぎすぎると、お米の旨味まで流失し、傷もつきやすくなるため注意が必要です。
古米の「再精米」という選択肢 – ザルを使った表面リフレッシュ法:一方で、テレビ番組で紹介された方法として、一般的な古米(備蓄米ほど極端に古くないもの)に対しては、「再精米」というテクニックがあります。これは、乾燥した古米をザルに入れ、手で優しくこすり合わせることで、劣化した表面の粉(酸化した部分)を取り除くというものです。ザルの下から白い粉が出なくなったら完了の合図とされます。
ザル使用の使い分けについての考察:西島氏が備蓄米に対して「ザル研ぎをしない」と強調する一方で、古米の再精米にザルを用いる方法が紹介されているのは、一見矛盾するように思えるかもしれません。しかしこれは、お米の状態と工程の目的の違いによるものと考えられます。備蓄米に対する「ザル研ぎ禁止」は、吸水してさらにデリケートになったお米を「洗う」段階での破損を防ぐための注意喚起です。一方、古米の「再精米」は、乾燥した状態の古米の表面を軽く「削る」ことでリフレッシュさせる、研ぐ前の「下準備」としての位置づけです。この区別を理解することが重要です。
浸水 – 古米に潤いを与える
研いだお米に対し、1.1倍量の浄水(お米1合あたり約200cc)を注ぎ、浸水させます。クリンスイのような浄水器の水は浸透が早いため、約1時間で十分とされています。
備蓄米で甘みが不足していると感じる場合は、炊飯器で炊く場合でも必ず浸水時間を設けることが推奨されます。
古米への風味付け – みりんの活用
一般的な古米の場合、お米3合に対し本みりん大さじ1杯を加えて炊くことで、みりんの糖分がふっくら感を与え、アルコール分が古米特有の臭みを飛ばす効果が期待できます。
水加減の調整
備蓄米がパサついていると感じる場合は、炊く時の水加減を通常より多めにします。ただし、浄水器の水を使用した場合、浸水が早いために炊き上がりの水分が多くなることもあるため、お米の状態を見ながら微調整することが大切です。
炊飯・蒸らし・ほぐし – 仕上げの技術
- 羽釜や土鍋の場合は中火にかけ、沸騰後約2~3分、水蒸気が最も勢いよく出る状態を保ってから火を止めます。炊飯器の場合はスイッチ一つです。
- 炊き上がり後、蓋をしたまま12分間蒸らします。ご飯の表面に艶があり、一粒一粒が立ち、「カニ穴」と呼ばれる蒸気が抜けた穴ができていれば上手に炊けた証拠です。
- 蒸らし終わったらすぐに、ご飯を十字に切り、底から返すようにして、空気を含ませながらふっくらとほぐします(「シャリ切り」)。これにより余分な水分が飛び、ご飯の粒立ちが良くなります。
- 保温は避ける:備蓄米は劣化が早いため、炊飯器の保温機能は使わない方が賢明です。
- 残ったご飯の保存:すぐに保存容器に移し、急速冷凍するのがおすすめです。
五つ星お米マイスター「上田那未氏 (玄米屋ウエトミ) 」古米・備蓄米を美味しく炊く方法とは?
「玄米屋ウエトミ」の上田那未氏は、玄米に関する深い知識を持ちつつ、家庭で手軽に取り入れられる白米の炊き方についても的確なアドバイスを提供しています。特に古米に対しては、水分量を補い、風味と見た目を向上させる実践的なテクニックが光ります。
ここからは、上田氏が推奨する古米を美味しくするポイントを紹介します。
研ぎ方 – 古米特有の臭い対策
古い白米を研ぐ際は、手のひらを使ってお米同士を優しくすり合わせるようにしっかりと研ぐことが推奨されています。これは古米特有の臭いを取り除くためですが、力を入れすぎるとお米が割れてしまうため、あくまで優しく揉むような感覚で行います。研ぎ汁はある程度白く濁っていても問題ありませんが、「透明になるまで」研ぐのが良いとされています。
水加減 – 「1割増し」の法則
古米は時間が経つにつれて水分が失われているため、炊飯時の水加減は通常よりも多めにするのが基本です。上田氏は、新米の場合と比較して「1割程度多め」の水を目安にすることを推奨しています。これにより、炊き上がりのパサつきを抑え、ふっくらとした食感に近づけることができます。
風味と艶をプラスする「ちょい足し」テクニック
- サラダ油:小さじ半分のサラダ油を加えて炊くことで、炊き上がったご飯に美しい艶を与える効果が期待できます。
- 日本酒:大さじ1~2杯の日本酒を加えると、古米特有の臭いを消す効果と、艶出し効果の両方が得られます。アルコール分は炊飯中に飛ぶため、お子様でも安心して食べられます。
古い玄米の場合の注意点
上田氏の専門である玄米についても触れておくと、古い玄米を炊く場合は、白米とは異なる注意点があります。
研ぎ方
玄米の表面は硬い繊維質で覆われているため、研ぐ際はお米の表面を傷つけるようにしっかりと力を入れて研ぐことが重要です。これにより吸水性が高まります。
浸水時間
玄米は白米よりも水を吸いにくいため、最低でも6時間は水に浸しておく必要があります。古米であればなおさら、十分な浸水が求められます。
五つ星お米マイスター「澁谷梨絵氏 (米処 結米屋) 」古米・備蓄米を美味しく炊く方法とは?
「米処 結米屋」を営み、農林水産省の食料部会委員も務めるなど、食育にも熱心な五つ星お米マイスターの澁谷梨絵氏。彼女の炊飯術は、基本に忠実でありながら、お米の状態や季節、さらには使う道具に合わせて柔軟に対応する点に特徴があります。特に温度管理を巧みに利用し、お米本来の甘みや旨味を引き出す技術は注目に値します。
ここからは、澁谷氏が推奨する古米を最大限に活かす炊飯ステップを紹介します。
正確な計量 – 美味しさの第一歩
澁谷氏は、お米の計量が水加減を左右する重要なポイントであると強調します。計量カップにお米を山盛りに入れ、軽くトントンと打ち付けて隙間をなくしてからすり切るなど、正確に量ることが大切です。
研ぎ方 – 優しく、最初の水は特に重要
最初のすすぎ水へのこだわり:お米は最初に水に触れた時に最も水を吸収しやすく、その量は洗米時に吸う水の7割にも及ぶと言われています。そのため、最初のすすぎ水だけはミネラルウォーターなどの良質な水を使うことを推奨しています。ボウルに水を張り、ザルに入れたお米をさっと2~3回かき混ぜ、すぐに引き上げる。この間、わずか10秒ほどです。これにより、糠臭さがお米に移るのを最小限に抑えます。
その後の優しい洗い:2回目以降は水道水で構いません。お米をゴシゴシこすり合わせるのではなく、優しく泳がせるように、あるいはマッサージするように洗います。2~3回繰り返す程度で十分で、水が完全に透明になるまで研ぐ必要はありません。多少白く濁っている方が、お米の旨味が残っている証拠だと澁谷氏は言います。
水切り – 乾燥させすぎない工夫
研いだお米を長時間ザルに上げておくと、乾燥して割れてしまうことがあります。そのため、水切りはザルで1~2分程度、または冷蔵庫に入れて3~5分程度行うのがおすすめです。
水加減 – 道具と米に合わせた調整
炊飯器の場合は、お米を計量したカップと同じカップで、同量の水を正確に計って入れます。土鍋で炊く場合は、お米の1.2倍量が目安です。ただし、お米の品種や状態、好みに合わせて微調整することが大切です。
浸水 – 季節と米の状態を見極める
これは澁谷氏の技術の核心の一つです。
古米と新米、季節による浸水時間の調整:
- 古米:通常は約1時間。ただし、夏場は古米が乾燥しやすく吸水も早いため、30分程度でも良いとされます。別の情報源では古米は2~3時間という記述もあり、これは古米の状態による柔軟性を示唆しています。
- 新米:意外かもしれませんが、新米は表面がつるつるしていて水が浸透しにくいため、実は古米よりも長い2時間程度の浸水が推奨されます。これは一般の認識とは逆かもしれませんが、専門家ならではの深い洞察です。
冷蔵庫での浸水 – 美味しさを引き出す秘訣:
澁谷氏は、浸水を冷蔵庫で行うことを強く推奨しています。低温でじっくり吸水させることで、雑菌の繁殖を防ぐだけでなく、お米が冷たい状態から一気に沸騰するまでの時間が長くなり、お米内部の酵素(アミラーゼなど)がデンプンを糖に変える働きが活発になります。これにより、ご飯の甘みと旨味が増すのです。
氷を使った炊飯 – 時間がない時の裏技:
冷蔵庫で長時間浸水させる時間がない場合、お米1合あたり氷を1~2個加えて炊くという画期的な方法を提案しています。氷が溶けることで水温が低い状態が保たれ、沸騰までの時間が長くなり、冷蔵庫浸水と同様の効果で甘みのある美味しいご飯が炊き上がります。
古米を美味しくする調味料 – マヨネーズの意外な効果
古米を炊く際に、マヨネーズを少量(1合あたり大さじ1杯弱程度)加えると、油分がお米一粒一粒をコーティングし、艶やかでふっくらとした炊き上がりになると言います。マヨネーズの味は炊飯後には感じられなくなるそうです。炊く前に水に溶かして使用します。
その他、はちみつ、みりん、お酢、日本酒なども古米の風味向上に役立つとされています。
炊飯後の管理 – 保温は禁物
炊き上がったらすぐに炊飯器の電源を切り(コンセントを抜くことを推奨)、保温機能は使わないようにします。炊き上がりの美味しい水分(旨味)が保温によって奪われるのを防ぐためです。そのまま10~15分蒸らし(お釜の中をおひつのような状態にする)、その後ほぐします。
五つ星お米マイスターたち3人の古米・備蓄米を美味しく炊く方法をまとめました!
これまで見てきた3人の五つ星お米マイスターの教えには、それぞれ独自のアプローチがありながらも、古米・備蓄米を美味しく炊き上げるための共通の原則が見えてきます。ここでは、それらの叡智を統合し、家庭で実践できる最良のステップをまとめます。
専門家たちに共通する基本原則
- 優しい研ぎ方:古米の弱った粒を壊さないよう、優しく、しかし表面の糠や酸化した部分はしっかり取り除く。
- 十分な浸水:乾燥した古米に水分をしっかり吸収させることが、ふっくら炊き上げるための鍵。
- 適切な水加減:一般的に古米は新米より多めの水を必要とする。
- 風味向上のための工夫:みりん、酒、油などを少量加えることで、古米特有の臭いを抑え、風味や艶を向上させる。
- 炊き上がり後の丁寧な処理:適切な蒸らしと、すぐにほぐすことで、ご飯の粒立ちを良くし、余分な水分を飛ばす。保温は極力避ける。
古米・備蓄米 炊飯ベストプラクティス
準備
- お米の状態によっては、乾燥した古米の表面を軽く研磨する「再精米」を検討。
- お米は密閉容器に入れ、冷蔵庫野菜室などで低温保存が理想。
研ぎ方
- 最初のすすぎ水は良質なもの(浄水やミネラルウォーター)、できれば冷水を使用。
- 最初の水は素早く(約10秒で)捨て、糠臭さの再吸収を防ぐ。
- ゴシゴシ擦らず、優しく泳がせるように2~3回研ぐ。特に古い備蓄米の場合はザルを使わない。
浸水
- 最低30分、できれば1時間以上(古米の状態や種類によっては2時間以上)浸水させる。
- 冷蔵庫での低温浸水、または氷(1合あたり1~2個)を加えての浸水は、甘みと旨味を引き出すのに効果的。
水加減
- 通常より5~10%程度多めにするのが基本。
- 計量カップで正確に計る。
風味向上の添加物(いずれか、または組み合わせを工夫して)
- みりん・日本酒:風味向上、保湿、臭み消しに(お米3合にみりん大さじ1/お米1合に酒大さじ1~2)。
- 植物油(サラダ油、オリーブ油など):艶出し、しっとり感アップに(お米1合に小さじ1/4~1/2)。
- マヨネーズ:艶とふっくら感アップに(お米1合に大さじ1杯弱)。
- その他:昆布(少量)で旨味アップ、塩ひとつまみ、竹炭、切り餅(少量)なども伝統的な知恵として紹介されている。
炊飯
- 炊飯器の場合、「炊き込みモード」など吸水時間が長めに設定されるモードがあれば活用するのも一手。
蒸らし・ほぐし
- 炊き上がり後、電源を切った状態で10~15分しっかり蒸らす。
- 蒸らし後、すぐに底から返すように、空気を含ませながらふっくらとほぐす。
提供・保存
- 炊きたてをすぐに提供する。長時間の保温は避ける。
- 残ったご飯は速やかに冷凍保存する。
マイスター別 古米・備蓄米の炊き方ポイント早見表
工程 | 西島豊造氏 (スズノブ) | 上田那未氏 (玄米屋ウエトミ) | 澁谷梨絵氏 (米処 結米屋) | 一般的な知恵・コツ |
---|---|---|---|---|
研ぎ方 | 冷水・浄水使用、最初のすすぎは超迅速。備蓄米はザル研ぎ厳禁、優しく手で。古米の再精米はザルで。 | 手のひらで優しく揉み洗い、臭い除去。 | 最初の水は良質に、超迅速。その後優しく。濁りすぎない程度でOK。 | 力を入れすぎない。最初の濁り水はすぐ捨てる。 |
浸水 | 浄水で約1時間。備蓄米は甘み不足なら必須。 | (白米は通常通り、玄米は最低6時間) | 古米:夏30分~通常1時間(または2-3時間)。新米は2時間。冷蔵庫浸水や氷活用を推奨。 | 最低30分~1時間。長めが良い場合も。氷活用も。 |
水加減 | 古米の状態により1.1倍量または多めに。浄水の種類により微調整。 | 約1割増し。 | 米と同量(炊飯器)~1.2倍(土鍋)。品種・好みで調整。 | 5~10%増し。 |
添加物 | 古米に本みりん(3合に大1)。 | サラダ油(少々)、日本酒(大1~2)。 | マヨネーズ(1合に大1弱)。他、はちみつ、酒、みりん、酢も。 | 酒、みりん、油、昆布、塩、竹炭、餅など。 |
炊飯後 | 12分蒸らし、即座に念入りにほぐす。保温不可。急速冷凍。 | (特記事項なし) | 保温せず10~15分蒸らし(電源オフ)。その後ほぐす。 | 10分以上蒸らし、すぐほぐす。保温は避ける。 |
古米・備蓄米の特性を活かした絶品レシピとは?
古米や備蓄米は、新米に比べて水分量が少なく、粘り気が控えめで、一粒一粒がしっかりしているという特徴があります。これは、見方を変えれば大きな利点となり、特定の料理においては新米よりも優れたパフォーマンスを発揮することがあります。
古米・備蓄米が得意とする料理
- チャーハン(炒飯):水分が少ないため、炒めてもご飯がべちゃっとなりにくく、パラパラとした理想的な仕上がりになります。
- ピラフ、パエリア:調味料やスープの味をしっかりと吸い込みながらも、米粒の形が崩れにくく、アルデンテのような食感を保ちやすいのが特徴です。
- 寿司飯(酢飯):古米は酢を吸収しやすく、味がなじみやすいとされています。また、粘り気が少ないため、シャリが口の中でほどけやすいという利点もあります。実際に、一部の高級寿司店ではあえて古米を指定して仕入れることもあるほどです。
- カレーライス、ドリア、リゾット:ソースやスープと絡めても米粒がしっかり残り、食べ応えのある一品に仕上がります。
- 炊き込みご飯:具材の旨味や調味料を米粒がよく吸い込み、味わい深い炊き上がりになります。澁谷梨絵氏は、お米と具材、調味料を一緒に炊飯器で炊き上げる「同時メシ」という調理法も提案しており、古米の吸水性の良さが活かせるでしょう。
- おにぎり:適切な炊き方(例えば、切り餅を少量加えて炊くなど)でふっくらと仕上げれば、冷めても美味しいおにぎりが作れます。
【まとめ】
🍚古米・備蓄米がふっくら美味しくなる秘訣✨
三人の五つ星お米マイスター(西島豊造さん・上田那未さん・澁谷梨絵さん)が伝授する、古米や備蓄米を最高に美味しく炊くテクニックをご紹介!それぞれの技術と工夫には、お米への深い愛が詰まっています💗
🌾古米は新米に劣るわけではありません!
大切なのは、「優しく研ぐ」「たっぷり浸水」「水加減の調整」「ほんの少しの工夫(例:酒やみりん)」など、ひと手間を惜しまないこと✨ これだけで、パサつきや臭みが消え、ツヤツヤごはんに変身します🍴
🍣料理によっては古米のほうが優秀!
古米は、チャーハン・寿司飯・パエリアなどにぴったり!新米にはないしっかり食感が、料理をぐっと引き立ててくれます🍳
♻️もったいない心で、食卓がもっと豊かに🌈
眠っていたお米も、少しの工夫でごちそうに!この記事を通じて、あなたのキッチンにも新しい発見と美味しさが届きますように✨
記事配信:おひとり様TV
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