この記事は、花農家で様々な理由で出荷できなかった花や、装飾に使われた「ロスフラワー」の救済をメインとして活用する町のお花屋さんや、ボタニカルキャンドルのショップ、花の通販サイト、ロスフラワーのサブスク(定期便)の4種類からおすすめ6選を比較しながら一挙紹介していきます。
ご紹介したロスフラワー定額サブスクリプションサービスを毎月利用することで、美しい状態であるにもかかわらず廃棄される花、いわゆる「フラワーロス(ロスフラワー)」の削減に貢献できるのが魅力です。
・フラワーロス(花の廃棄)の削減に貢献する意義
・ロスフラワーが買えるお店と通販サイトの一覧
・ロスフラワーを購入できる月額定額サブスク・定期便の一覧
『ロスフラワー』って?
ロスフラワーとは、市場に流通しない規格外の花や、需要より多く生産されたり仕入れられたりした花、結婚式場やイベント会場などで短期間の役目を終えた花など、まだ美しいにもかかわらず捨てられてしまう花のことです。
日々、生花店や式場などでは短い役目を終えた花たちがまだ美しい間に捨てられてしまっているのが現状です。持続可能な花の市場を維持していくため、廃棄予定の「ロスフラワー」を市場に流通させる事は『SDGs』の観点からも必要です。
フラワーロスは業界の構造から根深い問題になっています。花業界は、商品開発や生産、販売活動を行う上で、買い手(顧客)のニーズよりも企業側の理論を優先させる「プロダクトアウト(product out)型」という生産者の生産量や種類を起点として消費者に届ける流通の仕組みになっています。
この流れは消費者の供給が分からないため、花を買い取った小売業者が過剰入荷してしまう問題点があります。更に「花はナマモノ」と言われるため、花屋さんでは時期がずれた花を廃棄するしかありません。こうしたことから、仕入れた量の30〜40%は廃棄されると言われています。「フラワーライフ振興協会」によると、フラワーロスによる経済損失は年間「1,500億円」にものぼるとも言われています。
「フラワーライフ振興協議会」とは、2020年に設立されて農林水産省「公共施設等における花きの活用拡大支援事業」を受託。コロナ受託。コロナ禍に生じ社会課題ともなった大量の花の廃棄問題(フラワーロス)の解決と、花の魅力を活かした新たな生活様式(フラワーライフ)を創出すること等を目的に全国で活動を展開している協議会です。持続可能な開発目標(SDGs)を目指しています。
★フラワーロスについて考える「フラワーライフ振興協議会」の動画
(3分41秒)
★農林水産省『花いっぱいプロジェクト2022』
ロスフラワーのサブスクってどんなサービス?
サブスクは「サブスクリプション(subscription)」の略。英語の意味は「予約購読」「定期購読」「会費」などを表します。 月額課金・定額制で契約する会員制の定額サービス。サブスクは一定期間利用できる「権利」に対して「定額制の料金」を支払う新しいビジネスモデルです。
ロスフラワーのサブスクとは、月額定額制の料金を支払うことでフラワーロス削減に取り組んでいる企業からお花が自宅に届く定額サービス。「フラワーロス(花の廃棄)」削減に貢献できるのがメリットです。
★詳しくは以下の記事をご覧ください。
厳選!おすすめサブスクリプション比較 【110カテゴリー・480社】はこちら
ロスフラワーが購入できる通販サイトおすすめ3社の一覧を紹介!
ここからは、ロスフラワー救済をメインとした花の通販サイトおすすめ3選をご紹介していきます。
Flower cycle marche(フラワーサイクルマルシェ)
花農家さんから直送する規格外のロスフラワーが購入できる通販サイト。
ロスフラワーを扱うフラワーサイクリスト「河島春佳さん」の通販サイトです。
ドライフラワーによる空間装飾や広告スタイリングを手掛ける株式会社RINが運営。RINが手掛ける装飾の現場で作業時に落ちてしまった花や花びらをを箱いっぱいに詰め合わせた「~ネコポスいっぱい~ドライフラワーボックス」は、完売が続くほど大人気です。
「Flower cycle marche(フラワーサイクルマルシェ)」は、コロナ禍に花農家の「廃棄されてしまう花をどうにかしてほしい」という声から生まれたオンラインショップ。生花だけでなく、ドライフラワーのロスフラワーも扱っているのが特徴です。
農林水産省花いっぱいプロジェクトでも紹介された、 花農家と消費者の架け橋として開設したオンラインショップ。 商品を購入することで、花の廃棄問題に対し間接的に支援できる仕組みとなっています。
★公式HP『フラワーサイクルマルシェ』
★ロスフラワーのオンライン通販ショップはこちら
■ロスフラワー救済をメインとした花の通販サイトの動画
『UNIQLO(ユニクロ)』×『RIN』のコラボ(1分29秒)
ORU(オル)
「ORU(オル)」は、もともと生花店に勤めていたオーナーが「廃棄される花を少しでも減らしたい」「捨てられてしまう花の存在を知ってほしい」と始めたロスフラワーが購入できるボタニカルキャンドルのショップ。
キャンドルに使われているのは、主にツボミが開いたり花びらが散ったりした“ギフトには向かない”状態になってしまった花。素材の仕入先も、お花を愛しフラワーロスを少なくするための工夫をしている個人のお花屋さんです。
LEDを使っているからペット・小さな子どものいる家庭でも安心な「キャンドルランタン」や、天然の精油がほのかに香る「アロマキャンドル」はギフトにも人気のアイテムです。
★公式HP『ORU(オル)』
#flowership 駒沢大学
駒沢大学駅から徒歩3分の場所に店舗を構える「#flowership」は、ロスフラワーが買える町のフラワーショップ。主に扱うのは、花農家と花屋を仲介する仲卸(なかおろし)業者が抱える過大在庫だった花たちです。『Instagram』からブーケやアレンジの予約ができるほか、お店で直接店員さんに相談しながら花選びが可能です。
★公式HP『#flowership 駒沢大学』
ロスフラワーが購入できる月額定額サブスク(定期便)3社の一覧を紹介!
ここからは、ロスフラワー救済をメインとした花の月額定額サブスク&定期便おすすめ3選をご紹介していきます。
1.ロスフラワーサブスク『LIFFT(リフト)』
フラワーロスゼロを目指すオンライン花屋さん。花の豊かなサイクルを創造するため、ロスフラワーの削減に取り組んでいます。
LIFFTは、花の業界には大量生産をしてたくさん消費させるというフローが既成概念化されて残っていることがロスの原因だと考えています。花は生ものなので生産から消費までの間で状態や形が悪くなってしまうことも含めて、3割強ぐらいは捨てられてしまうのが現状です。
「枯れたから捨てる」のではなくてドライフラワーにするなどして、お花を最後まで生活の一部として楽しむことができるような、「ものを最後までちゃんと使う」という単純なことを誰もができるような仕組みの構築をする事を目指しています。お花の配送で使用する箱が今は届いてすぐに捨てられているので循環させて再利用することも考えているみたいです。
■フラワーロスゼロを目指すLIFFT(旧名はLIFULL FLOWER)仕組み
ロスフラワー救済をメインとした花の月額定額サブスク&定期便は、他のサブスクと大きく異なるところは、単なるトリセツではないお花の読みもの「ジャーナル」があることです。花のある暮らしを楽しむための冊子(ケア方法やストーリー、飾り方、生産者の声など)や、ブルーボトルコーヒーが季節ごとに世界中から買い付ける旬のコーヒー豆とセットの定額サブスクプランなどがあります。
■プラン・料金(税込・送料込)
LIFFT 定期便は縛り期間(最低利用期間なし)。解約は、毎月19日が締め切りなので19日までに解約希望の旨をメール(info@lifft.jp)またはLINEにて連絡すると翌月号からの解約となります。スキップ希望も同じ締め切り日です。
ライトプランは2週に1回又は4週に1回の届を選ぶことができますが、他のプランは月に1回のお届けです。花瓶セットプランは初回のみ花瓶がセットで2回目以降はスタンダードプランと同じ内容なので料金も同じ3,300円になります。
プラン | 料金(税・送料込) |
スタンダードプラン(お花&ジャーナル) | 3300円 |
花瓶セットプラン(初月のみ花瓶が届く) | 初月4180円 翌月以降3300円 |
コーヒー豆セットプラン(200g) | 5280円 |
ライトプラン | 1,480円 |
ギフトチケット | 1ヶ月3850 円 3ヶ月10450 円 6ヶ月20350 円 |
★公式HP『LIFFT(リフト)』
2.ロスフラワーサブスク『medelu(メデル)』
『Miniプラン』はキレイなのに少し企画から外れてしましった「流通規格外」のお花も活用しているので、お店では見られない特別な見た目のお花に出会えるかも!
1回698円(税込・送料込)
「流通規格外」のお花でロスフラワーに貢献できます。
ミニブーケにピッタリなお花のボリューム( 3〜4本 23cm)
小さなポストでも投函可能( 厚さ2.5cmの専用BOX)
規格外のお花を集めているためお花は一人ひとりが別々の種類のブーケです。
3種類のプランの中からお届け頻度とコースとボリュームが選べます。
お届け頻度は毎週 or 隔週の2つ有り。
3つの全てのコースでお花のボリュームを選べます。
Liteのコースは約30㎝の長さで5~6本、Lite+のコースは約40cmの長さで6~7本、Basicのコースで約49㎝の長さで6~9本になります。お花だけでなく葉物や実物の数も含まれ、お花の大きさや種類によって本数は若干前後します。
ボリュームMini以外はすべて栄養剤がつきます。Miniでは多くの方にお求めやすい価格に設定しているため、栄養剤は含まれてないコースです。
●ANYROOMコース
お部屋の雰囲気を選ばない、様々な色・形のお花をお届けします。
多くの種類のお花を楽しみたい方やお部屋以外にも飾りたい方におすすめです。
このコースに新プラン『Miniプラン』が登場!
●MODERNコース
モノトーンでスタイリッシュなお部屋に合う濃い差し色やホワイト&グリーンの
ブーケをお届けします。高級感のある都会的なお部屋におすすめです。
●NATURALコース
自然色に馴染む色味の優しいブーケをお届けします。
肩の力の抜けたリラックス感のあるナチュラルなお部屋にお勧めです。
[全て税込み・送料込]
Mini | Lite | Lite+ | Basi | |
3〜4本 | 5~6本 | 6~7本 | 6~9本 | |
23cm | 約30㎝ | 約40cm | 約49㎝ | |
ANYROOM | 698円 | 1,240円 | 1,540円 | 2,178円 |
MODERN | 無 | 1,570円 | 1,870円 | 2,508円 |
NATURAL | 無 | 1,240円 | 1,540円 | 2,178円 |
ポスト投函 | ポスト投函 手渡し 宅配BOX | 手渡し 宅配BOX | 手渡し 宅配BOX |
★公式HP「medelu(メデル)」
3.ロスフラワーサブスク『FORESTY(フォレスティー)』
フォレスティーは、コロナ禍の影響による冠婚葬祭中止によって急増したロスフラワーが主にが届く定額サブスクリプションサービス。
届け先に近いエリアでロスになる前のお花が手配されるため、新鮮なお花を楽しみつつ、地域の花業界を応援することもできる仕組み。さらに「廃棄から森へ」をコンセプトに掲げ、売上の一部は植林活動に寄付されています。新鮮で可愛いお花を楽しみながら地域のフラワーロスを減らし、地球に森を増やすことができる定額サービス。
翌日に到着するよう日本各地域(北海道、福島、宮城、東京、千葉、愛知、福岡、鹿児島)から発送。保水もしっかり、栄養剤も同封しています。配達方法は毎週・隔週・毎月から選びます。
サブスク定期便は5プラン(ソイルプラン シードプラン ルートプラン ステムプラン ブルームプラン)があり、料金は700円〜3,000円で購入でき送料は必要です。植林するペースも選択できます。
縛り期間(最低利用期間)はなし。解約方法は次回の配送締め日までにマイページの「定期便一覧・変更」から解約を選択、スキップしたいときはスキップを選択します。
★公式HP『FORESTY(フォレスティー)』
まとめ
最近、テレビで話題になっている食品ロスですが、食品業界だけでなく花業界でも、まだ利用できるのに廃棄される「ロスフラワー」が世界的にも社会問題になっています。
花農家さんは、花の卸売業者や仲卸業者の決めた規格・品質・サイズなどに適合しない場合は、買取不可で破棄してしまう場合があります。花農家さんが規格外のお花を販売する流通経路を持つことにより廃棄される生花が少なくなくなります。
この記事でご紹介した「ロスフラワー」の救済をメインとして活用しているお花屋さんの月額定額サブスク&定期便やお花の通販サイトを利用する事によってフラワーロスの削減に少しでも貢献できる可能性があると思います。自分にピッタリのサービスを選ぶ際の参考になれば幸いです。
●画像出典・参考・引用