この記事では、電子タバコが臭くない理由を、従来の紙巻タバコとの違いを含めて比較しながら、電子のタバコ無臭の仕組みを徹底解説!匂いの原因も分析しながら詳しく解説していきます。
電子タバコの仕組みやメリット、デメリット、健康リスクも併せて紹介。
電子タバコは燃焼がないため臭いが少なく健康リスクも軽減できます。従来のタバコの煙と臭い、周囲への迷惑に悩んでいる方や禁煙を検討している方にもおすすめですね。
■この記事の執筆者:喫煙愛好家
加熱式タバコの匂いが気になって、最近は電子タバコに変えました。
電子タバコのフルーツやスイーツなど様々な香りのリキッドは、周囲に不快感を与えるような強い臭いではなく、比較的自然で心地よい香りですね。
■監修・記事配信:おひとり様TV
電子タバコが匂いがしないのはなぜ?
ここでは、電子タバコが臭くない理由を、従来の紙巻タバコとの違いを比較しながら、電子タバコの無臭の仕組みや、タバコの煙の匂いの原因も分析しながら詳しく紹介していきます。
電子タバコが匂いが少ない理由は、主に以下の3つが挙げられます。
1-1. 燃焼ではなく、加熱による水蒸気発生
★電子タバコの加熱による水蒸気発生について、詳しく解説します。
加熱方式とは?
電子タバコは、リキッドを加熱することで水蒸気を発生させますが、加熱方式には大きく分けて 2種類あります。
1.高温加熱式
加熱ブレードやコイルでリキッドを 300℃~500℃ 程度の高温で加熱します。
紙巻タバコに近い喫味やニコチン感を得られるのが特徴です。
代表的な製品:IQOS(アイコス)、Ploom TECH(プルームテック)
2.低温加熱式
リキッドを 100℃~200℃ 程度の低温で加熱します。
煙や臭いが少なく、フレーバーの味がより鮮明に感じられるのが特徴です。
代表的な製品:glo(グロー)、NEVO(ネボ)
水蒸気の発生過程の仕組みは?
加熱されたリキッドは以下のような過程で水蒸気になります。
加熱によりリキッド中の水分やフレーバー成分が気体になります。そして、気体になった成分と微細な粒子(エアロゾル)が混ざり合います。エアロゾルがユーザーの口から吐き出されます。
燃焼との違いは?
電子タバコの加熱は、紙巻タバコの燃焼とは根本的に異なる3つの点があります。
加熱式タバコも燃焼ではなく加熱でニコチンを含む蒸気を発生させますが、電子タバコとは以下の点で異なります。
1.使用素材
加熱式タバコは、タバコ葉を使用していますが、電子タバコはリキッドを使用します。
2.ニコチン含有量
加熱式タバコは規制によりニコチン含有量に制限がありますが、電子タバコはリキッドの種類によってニコチン量を自由に選択できます。日本では、電子タバコはニコチン含有量を表示する義務はありません。
3.フレーバー
加熱式タバコはタバコ葉本来の風味ですが、電子タバコは様々なフレーバーを楽しめます。
1-2. タールや有害物質が発生しない
★電子タバコでタールや有害物質が発生しない理由について詳しく解説します。
タールとは?
タールは、タバコの煙に含まれる 粘着性のある黒い物質 の総称です。数百種類もの化学物質で構成されており発がん性物質として知られています。
タールが発生しない仕組みは?
電子タバコでは、タバコ葉を燃焼させないためタールが発生しません。具体的には以下の理由が挙げられます。
電子タバコは加熱によってリキッドを気化させているため燃焼過程がなくタールが発生する原因となる高温にならず不完全燃焼も起こりません。
紙巻タバコは燃焼に必要な酸素を供給するためにフィルター が巻かれています。一方、電子タバコはリキッドを密閉されたカートリッジ に入れて加熱するため酸素が供給されず燃焼が発生しません。
発生が抑制される有害物質は?
タール以外にも、電子タバコでは以下の有害物質の発生が抑制されています。
一酸化炭素は血液中の酸素運搬を阻害する有害なガスです。電子タバコでは燃焼が発生しないため一酸化炭素の発生量が大幅に削減されています。
アセトアルデヒドは、発がん性物質として知られる有害なアルデヒドです。電子タバコでは、燃焼温度が低いためアセトアルデヒドの発生量が大幅に削減されています。
ホルムアルデヒドは、発がん性物質として知られる有害なガスです。電子タバコでは、リキッドの種類によっては発生が確認されていますが、燃焼式タバコに比べて発生量は格段に少ない です。
懸念される物質は?
近年、電子タバコのリキッドからジアセチルという物質が検出されたことをきっかけに、健康への影響が懸念されています。ジアセチルは、吸入すると閉塞性細気管支炎という難治性の肺疾患を引き起こす可能性がある物質です。
しかし、現時点では、電子タバコによるジアセチル曝露量が安全なレベルを超えているかどうか、また、実際に健康被害を引き起こすかどうか 十分な研究結果が得られていません 。
1-3. 使用するリキッドによる香り
★電子タバコのリキッドによる香りについて、詳しく解説します。
リキッドの香りの種類は?
電子タバコ用リキッドは、大きく分けて4種類の香りのタイプがあります。
1.タバコ系
紙巻タバコの銘柄を再現した香りや、メンソールを加えた清涼感のある香りなどが人気です。
タバコ初心者でも抵抗なく移行できるフレーバーとして好まれています。
2.フルーツ系
りんご、ぶどう、イチゴなど、様々な種類のフルーツの香りを楽しめます。
甘くて爽やかな味わいが人気です。
3.スイーツ系
バニラ、チョコレート、キャラメルなど、デザートのような甘い香りを楽しめます。
リラックスしたい時におすすめです。
4.その他
メンソール単体、ハーブ、ティーなど、上記に分類されない様々な香りのリキッドがあります。
個性的なフレーバーを試したい方におすすめです。
香りの成分は?
リキッドの香りは、主に香料と呼ばれる食品添加物で構成されています。香料には天然由来のものと合成のものがあります。
1.天然香料
植物や果物から抽出したエッセンスなどを使用しています。
自然な風味と香りが特徴です。
2.合成香料
人工的に作り出された香料です。
天然香料では再現できない複雑な香りを表現できます。
香りの強さは?
リキッドの香りの強さは、 ニコチン濃度とフレーバー濃度によって決まります。
ニコチン濃度が高いほど、フレーバーの香りの感じ方が弱くなります。これは、ニコチンが味覚や嗅覚に影響を与えるためです。
フレーバー濃度が高いほど、香りが強く感じられます。自分の好みに合わせて、フレーバー濃度の高いリキッドを選ぶことができます。
香りの選び方は?
リキッドの香りをを選ぶ際は、以下のポイントを参考にしてみてください。
最初は、定番のフレーバーを試してみるのもおすすめです。好きなフルーツ、スイーツ、タバコの銘柄などを参考に選ぶと良いでしょう。
リラックスしたい時は、甘いスイーツ系やハーブ系、気分転換したい時は、爽やかなフルーツ系など、シーンに合わせた香りを選ぶのも良いでしょう。
ニコチンを控えている場合は、ニコチン0mgのリキッドを選ぶか、フレーバー濃度の高いリキッドを選ぶと良いでしょう。
まとめ
電子タバコが匂いが少ない理由は、燃焼ではなく加熱による水蒸気発生、タールや有害物質が発生しない、使用するリキッドによる香り、副流煙が少ないなどが挙げられます。
これらの特徴により、紙タバコに比べて周囲に与える臭いの影響が少なくより快適に使用することができます。
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■出典・参考・引用情報
厚生労働省「加熱式たばこの副流煙に関するQ&A」
国立研究開発法人国立環境研究所「電子タバコの健康影響に関する情報発信」