NHK・ガッテン「大人喘息治療法」
4月8日放送のNHK・ガッテンは『そのセキ”大人喘息”かも! 世界も驚く治療法大発見SP』です。正しい吸引器と薬の使い方。再放送は2020年4月15日(水)です。
大人の10人に1人、いつ誰がなってもおかしくない「大人ぜんそく」。いったんなると完治は困難。つらいセキを抑える頼みの綱が「吸入器」だが、なんと今回、世界のぜんそく患者のおよそ8割が、吸入器を正しく使えていなかったことが判明!
実は吸入器には大きく2種類あり、使うタイミングが超重要!正しいタイミングで使えば、セキをコントロールし、以前と変わらない日常を取り戻すことも可能なのだ!さらに2018年に日本のぜんそく専門医が「ホー吸入」という画期的な吸入法を世界に発表。
「ホー」と声に出してから吸入するだけで、なぜか薬の効きが良くなり、症状が劇的に軽くなる人が続出!その秘密とは?ぜんそく治療の常識を変える最新情報をお届け!
喘息(ぜんそく)とは?
慢性的な炎症によって、空気の通り道である気道の粘膜がむくんで狭くなる病気。原因物質(アレルゲン)やたばこの煙などの刺激で、呼吸が苦しくなったり、ゼーゼーヒューヒューという音が生じたりする。患者は国内に800万人以上。3週間せきが続くようであれば喘息を疑う方がいい。
喘息が治る確率(寛解率)
小人が治る確率=約65%
大人が治る確率=約20%
喘息の薬は2つある。
毎日用の薬=慢性の気道の炎症用(現在の中心)歯磨きと同じ所に置く。
発作用の薬=発作時に使用
正しく2つの薬を使い分ける。
薬の効果が出る吸入方法「ホー吸入」とは?
ぜんそくの専門家、藤田医科大学ばんたね病院の堀口高彦医師が生み出したのが「ホー吸入」です。
「ホー」と言ってから薬を吸うと、吸入の効果が高まる可能性があります。何も意識しない通常の吸入では、舌が邪魔をして薬の45%しか気道に届かないのに対し、舌の両端を丸め、空気の通り道を作るイメージで「ホー」と言ってから薬を吸うと、薬の75%が気道に届くことが学会で発表されました!
堀口さんたちが調査では、何も意識しない通常の吸入では、舌が邪魔をして薬の45%しか気道に届いていないことが判明。一方、ホーと発声することで舌を下げ、その状態をキープして吸入を行えば、薬の75%が気道に届くことがわかりました。
薬の効果が出る吸入方法
国民の約半数が何らかのアレルギー疾患にかかっているといわれる日本。中でもぜんそくは、高齢者を中心に年間千八百人近くが亡くなっている。原因の一つが、患者のほとんどが処方される吸入ステロイド薬の使い方が守られていないこと。藤田医科大教授の堀口高彦さんは、吸入の時に舌を下げれば、より確実に薬が患部に届くことを実験で証明。吸入指導の重要性を呼び掛けている。
「フーッと息を吐き切った後、『ホー』と声に出して言ったら、その口の形で薬を吸って。そうすれば舌が下がりますよ」。
三月上旬、同大ばんたね病院(名古屋市中川区)の呼吸器内科。副院長でもある堀口さんが、再診の女性に吸入法を指導していた。女性は、この時期多いスギ花粉の影響でせきが出ている状態。堀口さんは、口やのど元をいろいろな角度から眺め、舌の位置を確認した。
口から気道に直接薬を届けて炎症を抑える吸入ステロイド薬が広まり始めたのは一九九〇年代半ばから。飲み薬と比べ、体内に取り込むステロイドの量が百分の一程度で済むため、副作用はほとんどない。患者の九割は症状が落ち着くという。ただ、堀口さんが気になったのは、吸入の時に「甘い」と感じる患者がいること。調べると、「甘い」と言う患者に、症状が改善していない例が多かった。
堀口さんは「舌に薬剤が付いている証拠。舌が口の中で上がった状態になっていて、気道に入る薬の流れを妨げているのでは」と推測。昨年、医師や患者約五十人を対象に実験を行った。まず明らかにしたのは、舌を下げると、気道につながる部分がどのぐらい広がるかだ。内視鏡を入れ、のどの奥の見え方を調べた。それによると、舌を下げた場合、面積は六倍ほど広くなり、動画を撮影すると薬剤もスムーズに流れていった。さらに吸入後、うがいをして吐き出した水に残った薬の濃度を測定。舌を下げない時と比べ、下げた方が粉薬タイプで24%、スプレータイプで55%も低く、薬が効率よく体内に入ったことを証明した。
引用:東京新聞
【ガッテン】 ホー吸入の具体的なやり方
1. ホーと言いながら息を吐く
この時のポイントは舌の両端を丸め空気の通りを作るイメージ
2. 舌はそのままのの状態で吸引器を加えて薬を吸い込む
3. 吸引器をプッシユと同時に薬を吸い込む
4.口の中に薬が残らないようにうがいを忘れずにする。
この時のポイントは『クチュクチュ ペ』のうがいを3回以上して口の中をゆすぐ。次にガラガラのうがいを3回以上して喉の奥を洗う。合計6回以上はうがいをする。
※吸い込むスピードは、薬の種類によって異なります。説明書や医師・薬剤師の指示にしたがってください。
※吸入器の使い方については、独立行政法人 環境再生保全機構HPで詳しく紹介されています。
新型ウイルス感染のリスクを減らす!吸入治療の注意点
新型コロナウイルスに感染するリスクが高まる中、日本喘息(ぜんそく)学会などが、ぜんそく治療の注意喚起を行っています。ぜんそく患者さんは以下の2点に注意して、主治医の指導のもと、正しい治療を継続してください。
「毎日用」吸入器の継続使用を
気道の炎症レベルが高い状態で新型コロナウイルスに感染すると、重症化するリスクが高いと考えられています。感染前の対応として、毎日用の吸入器の使用を継続し、炎症レベルを低い状態に保っておくことが重要です。
ネブライザーの使用について
ネブライザーは周囲の空気を吸い込み、薬と合わせて気道に送り込む仕組みのため、ウイルスに接するリスクを高めるとされています。そのため新型ウイルス感染のリスクが高い間は、携帯型の吸入器の使用が推奨されています。小さいお子さんなど、ネブライザーを使わざるを得ない場合は、十分に換気をした上で使用してください。
一般社団法人 日本小児アレルギー学会のコロナ注意喚起
日本環境感染学会の医療機関における新型コロナウイルス感染症への対応ガイド
本日のガッテンのゲストの堀口高彦教授とは?
藤田医科大学の堀口高彦教授。
呼吸器疾患全般が専門で、気管支喘息、COPDなどに注力。
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記事
【NHK・ガッテン】大人喘息治療法!”ホー吸入”とは何?
2020年4月8日放送のNHK・ガッテンは「大人喘息治療法」『そのセキ”大人喘息”かも! 世界も驚く治療法大発見SP』です。2018年に日本の喘息専門医が「ホー吸入」という画期的な吸入法を世界に発表。再放送は2020年4月15日(水)です。
●出典・参考・引用
東京新聞