【2026年最新】交通機関のサブスク「MaaS(マース)」とは?乗り放題の夢と日本の現状
「毎月の交通費をもっと安く定額にしたい」
「電車、バス、タクシー、シェアサイクルをスマホ1つで乗り放題にできたらいいのに…」
そんな次世代の移動手段として世界中で注目を集めてきたのが、交通機関のサブスクリプションとも呼ばれる新しい概念「MaaS(マース)」です。
この記事では、月額定額で移動が乗り放題になるというMaaSの本来の仕組みから、海外や日本国内で相次いでいる「実証実験の終了(失敗事例)」、そして2026年現在、日本で生き残り実際に展開されている「現実的で便利なMaaSアプリ」の最新動向までを徹底解説します!
記事配信:おひとり様TV
交通機関のサブスク「MaaS(マース)」ってどんなサービス?

MaaS(マース)とは、「Mobility-as-a-Service(サービスとしてのモビリティ)」の略称です。
本来の理想的なMaaSの姿とは、「月額固定料金(サブスクリプション)を支払うと、電車・バスといった公共交通機関から、タクシー、シェアバイク、レンタカーまで、あらゆる移動手段をスマホアプリ1つで好きなだけ利用できるサービス」を指します。
これまでバラバラだった交通各社のシステムを統合し、「A地点からB地点までの移動」という目的そのものを1つのパッケージサービスとして捉える、100年に1度のモビリティ革命とも言われています。
詳しくは、総務省「次世代の交通MaaS」をご覧ください。
国土交通省「MaaS (モビリティ・アズ・ア・サービス) について」もご覧ください。
交通機関サブスク(MaaS)のメリット&デメリットは?

移動がシームレスになるMaaSですが、利用者にとってのメリットと、現在の仕組みにおけるデメリットが存在します。
交通MaaSの3つのメリット
- 1. スマホ1つで「検索・予約・決済」が完結する: 乗り換え案内アプリで経路を調べた後、そのままアプリ内でバスやタクシーの予約・決済ができるため、複数のアプリをまたぐ手間が省けます。
- 2. お得なデジタルチケット(フリーパス)が買える: 完全な乗り放題サブスクではなくても、「特定の観光地の電車・バス1日乗車券+観光施設割引」といったシームレスなお得パッケージを利用できます。
- 3. マイカーを持たない生活(脱炭素)を後押し: 公共交通機関やシェアサイクルをシームレスに使いこなせるようになれば、車の維持費や駐車場代を手放し、エコで身軽な生活が実現します。
交通MaaSの3つのデメリット
- 1. 「完全定額の乗り放題」は2026年現在ほぼ存在しない: 複数の交通事業者に利益を分配するハードルが非常に高く、すべての交通機関が定額で乗り放題になる夢のサブスクは、現在ほぼ実現していません。
- 2. エリア(地域)が限定されている: 各社が提供するMaaSアプリは、「関東の一部」「関西エリア」「特定の観光地」など、利用できる地域が限定されていることがほとんどです。
- 3. デジタル(スマホ)の操作スキルが必須: チケットの発券からQRコードでの乗車、クレジットカード決済までをすべてアプリで行うため、ある程度のスマホ操作スキルが求められます。
【2026年最新】国内外のMaaSプラットフォーム動向比較

2026年現在、生き残って普及している日本のMaaSアプリと、残念ながら終了・破綻してしまった国内外のサービスを一覧表で比較しました。
👇 表は左右に指でスクロール(スワイプ)して見ることができます 👇
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| 企業・サービス名 | 現在の状況 | 特徴・最新動向 |
|---|---|---|
| トヨタ自動車 (my route) |
全国展開中 | 地域密着型のお出かけMaaSアプリ。ルート検索と、各地域のデジタルフリー乗車券を販売。 |
| 小田急電鉄 (EMot) |
関東中心に展開 | 箱根などの観光デジタルチケットや、飲食サブスク「EMotパスポート」などを強力に推進。 |
| JR西日本ほか (KANSAI MaaS等) |
関西で拡大中 | 関西の鉄道事業者が連携し、スマホアプリでシームレスな乗り換え検索や観光チケットの共通化を実現。 |
| MaaS Global (Whim) |
事業終了(破産) | フィンランド発。月額完全乗り放題MaaSを立ち上げたが、採算悪化により2024年に破産。 |
| JR東日本 (Ringo Pass) |
サービス終了 | Suica連携でタクシーやシェアサイクルが使えるアプリだったが、2025年5月に終了。 |
| 三井不動産 (&MOVE) |
実証実験等終了 | 柏の葉等で不動産×MaaSの実証実験を行ったが、現在は終了している。 |
【要注意】日本でも相次ぐ「実証実験終了」と本家の破綻

MaaSを語る上で欠かせないのが、フィンランドの「MaaS Global(マース・グローバル)」社です。電車・バス・タクシー・シェアバイクを定額で提供する「世界初の完全乗り放題MaaS(Whim)」を立ち上げ大絶賛を浴びましたが、2024年3月に採算悪化により破産手続きを開始しました。
この影響や利益分配の難しさは日本国内のサービスにも波及しています。
例えば、三井不動産が柏の葉や日本橋で行っていた「マンション住民向けMaaS(&MOVE)」の実証実験や、JR東日本がSuicaとシェアサイクルを連携させていたアプリ「Ringo Pass」(2025年5月19日終了)など、かつて話題になった国内の交通サブスク・統合アプリも、2026年現在はその多くがサービスを終了しています。
「完全な定額乗り放題」を維持するのは、現実には非常に持続が難しい夢物語だったのです。
2026年現在、日本で本当に使えるMaaSアプリと動向

数多くの実証実験が終了していく中、生き残って普及している日本のMaaSは、「定額乗り放題」から「スマホによるシームレスな予約・決済・お得なチケットの統合」へと現実的な進化を遂げています。
(1)トヨタ自動車:地域密着のお出かけアプリ「my route」
トヨタ自動車はスマートフォンアプリ「my route(マイルート)」を全国の様々な都市で展開しています。公共交通機関からタクシー、シェアサイクルまでを組み合わせた最適なルート検索ができるだけでなく、アプリ内で地域の「デジタルフリー乗車券」を買ってそのままスマホ画面で乗車できるなど、極めて実用性の高いMaaSとして定着しています。
(2)小田急電鉄:次世代モビリティネットワーク「EMot」
小田急電鉄は、MaaSアプリ「EMot(エモット)」を提供しています。経路案内や特急ロマンスカーの予約決済だけでなく、「箱根フリーパス」などのデジタルチケット化を強力に推進。さらに、交通だけでなく駅周辺のベーカリーやカフェで飲食ができるサブスクリプション「EMotパスポート」などを展開し、「移動×生活サービス」の新しい形を作っています。
(3)JR西日本ほか:広域ネットワーク「KANSAI MaaS」
関西エリアでは、JR西日本や私鉄各社が連携した「KANSAI MaaS」が本格稼働しています。お馴染みの「WESTER」などのアプリを通じて、広域の経路検索から、観光地のチケット、シニア向けの割引チケットやe5489の予約連携など、関西一円のデジタルな移動体験が急速に整備されています。
【まとめ】夢の定額乗り放題から「スマホで完結する便利な移動」へ!

世界初と言われたフィンランドの定額乗り放題MaaSが破産し、日本国内でも「&MOVE」や「Ringo Pass」が終了したように、「あらゆる交通機関が毎月定額で全部乗り放題」というサブスクリプションの実現は非常にハードルが高いことがわかりました。
しかし、日本のMaaSはそこで終わったわけではありません。「小銭を出さずにスマホ1つでルート検索からチケット決済まで完結する」「シェアサイクルと電車をシームレスに乗り継ぐ」といった、私たちの日常のストレスを無くす「超・便利なデジタル移動サービス」として、着実に実用化され進化しています。
ぜひ、お住まいの地域や旅行先で対応しているMaaSアプリ(my routeやEMot、KANSAI MaaSなど)をダウンロードして、次世代のスムーズな手ぶら移動を体験してみてくださいね!


